家計の大きな出費になってしまうのが、家電の買い換えです。
家電の出費を抑えるために購入時期を考えたりポイントやキャンペーンを利用する方法がありますが、1番重要なのは大切に使って長持ちさせることです。
今回は家電を長持ちさせる方法を、それぞれの家電ごとに紹介します。
冷蔵庫を長持ちさせるポイント
- ドアパッキン
- 放熱
冷蔵庫はキッチンにある場合が多いので、油汚れが付きやすく汚れやすい家電です。
また壊れてしまったらすぐに購入しないと困ってしまうので、壊れてからの買い替えは精査できなくて損をする買い方をしてしまうこともあります。
冷蔵庫はいつものお手入れと、不具合を感じたら新しい冷蔵庫の購入を検討して目星を付けておくことが大切ですよ。
冷蔵庫のドアパッキン
ドアパッキンはドアの内側にあり、冷蔵庫のドアをきちんと閉める大切な役割をしています。
このドアパッキンが劣化・変形することでしっかりと閉められなくなり、冷蔵庫の心臓ともいわれるコンプレッサーに負担がかかって故障の原因になります。
掃除をしないとドアパッキンが劣化しやすく、細かい物が挟まって変形することがあるのです。
また、冷蔵・冷凍の効果が弱まるので電気代が高くなってしまう原因にもなります。
ドアパッキンがもう劣化・変形している場合は、メーカーや業者に頼んで交換してもらうのも1つの方法です。
冷蔵庫を買い換えるより全然安いので、冷蔵庫がまだまだ使えるなら交換してもらった方が良いですよ。
冷蔵庫のドアパッキン掃除方法
あまり汚れていない場合は、布にぬるま湯を含ませて拭き取り掃除で大丈夫です。
汚れが頑固な場合は、食器用洗剤(中性洗剤)を水で薄めて、それに布をつけて絞ってから拭き取り掃除をします。
拭き取った後は洗剤を取るために水拭きしてください。
最後は水分が残らないように乾拭きしたら完了です。
冷蔵庫の放熱
冷蔵庫は上部と側面から熱を放出しています。
放熱が上手くできないとコンプレッサーに負担がかかって壊れやすくなるだけでなく、電気代が高くなる原因にもなります。
なので冷蔵庫の見た目を気にしてリメイクシートなどを貼るのは、あまり良くない場合が多いです。
放熱を上手くするためにも冷蔵庫の上には何も置かないこと。冷蔵庫の横にぴったりと物を置いたり壁にべったりくっつけないことが大切です。
冷蔵庫の放熱を効率良くするための掃除方法
冷蔵庫には裏や側面に排気口があります。
その排気口にはホコリが貯まりやすく、キッチンは油汚れでベトベトしたホコリがこびりつきやすいのでそこを掃除しましょう。
まずホコリを掃除機で吸い取ります。
はじめに拭き掃除をすると、ホコリが中に入り込んでしまうことがあるので、掃除機がおすすめです。
その後に、布にぬるま湯を含ませて固く絞ってから拭き取り掃除をして、最後に乾拭きをして完了です。
冷蔵庫を動かすときは、調整脚を浮くまで回して冷蔵庫を左右片方ずつ前に動かします。
滑り止め付き軍手を使うことと、床が傷つかないようにシートなどを敷いておくと安全ですよ。
冷蔵庫によって形状が異なるので、詳しくは購入時についてきた説明書を確認してください。
エアコンを長持ちさせるポイント
- エアコンフィルター
- 室外機
エアコンを長持ちさせるためと効果的に使うために掃除は大切なのですが、知識のない人が動かすと壊れてしまう家電なので取扱いに注意が必要です。
奥の汚れを落とすために、洗浄スプレーが市販されているのですが、乾燥が不十分でカビの原因になったり壊れてしまうこともあります。
毎年の掃除をきちんとして、数年に1度エアコンクリーニングを頼めば大丈夫です。
エアコンフィルター
エアコンは室内の空気を吸い込んで冷気を出す家電なので、ホコリが蓄積しやすいです。
エアコン本体のフィルター掃除をしていないからとすぐに壊れることはありませんが、掃除しないとカビやハウスダストをまき散らしてしまい、電気代が高くなる原因にもなります。
長持ちさせて節約するためだけでなく、病気にならないため電気代を高くしないためにもフィルター掃除は重要です。
エアコン掃除は定期的に行っていれば、業者に頼むのは5年に1回程度で大丈夫なことが多いです。
アレルギーがある方や気になる方は2年に1回程度が目安です。
しかしキッチンから近い位置にあるエアコンは油汚れも吸い取ってしまうことがあるので、エアコンの設置位置によっても頻度が変わってきます。
エアコン内部の掃除を自分でやると壊れる原因になるので、内部がカビ臭い場合は業者に頼みましょう。
エアコンフィルターの掃除方法
- エアコンのフロントパネルを取り外す
- フィルターを取り外す
- ホコリを掃除機で吸い取り、水洗いする
- 完全に乾燥させたら完了
エアコン掃除はフィルターだけでなく、ダストボックスやフラップなども掃除しましょう。
また、吸込口がエアコン上部にある場合が多く、エアコンだけでなく部屋の天井の照明などホコリが貯まりやすい部分のホコリを取り除いておくことも大切です。
掃除は2か月に1回がおすすめなのですが、掃除する時間がない方はホコリとりフィルターを付けておくと良いですよ。
2か月に1回程度張り替えるだけなので、掃除の手間が省けます。
エアコンの室外機
室外機のファンは熱交換をする大切な部分なので、汚れが貯まり異物が絡まると動作不良を起こして壊れる原因にもなります。
また効率良く部屋を冷やすためにも掃除しておきたい部分ですね。
しかし注意点があり、室外機のファンは設置方法や種類によって掃除しにくい場所にあることがあります。
だからといって動かしてしまうとガス漏れして故障する可能性が高いので、室外機は動かしてはいけません。
エアコンの室外機の掃除方法
- カバーのホコリを掃き落とし、汚れを拭き取る
- 室外機の背面のホコリを掃除機で吸い取る
- 排水ホースの中を割りばしなどでゴミを取り除く
室外機は雨に濡れても大丈夫なように作られているので多少の水分は大丈夫ですが、水をかけて掃除すると内部に入り壊れてしまうのでやめましょう。
室外機の掃除で1番気を付けないといけないのが、背面部分です。
背面部分は壊れやすいので優しく慎重に行いましょう。
もしも背面に手が届かない場合や、スペースがない場合は無理せずに周りの掃き掃除で大丈夫です。
排水ホース・ドレンホースは、ゴミが溜まって排水が上手くできないと故障の原因になることがあります。
ホースの中を覗いてゴミや虫がないか確認してください。ゴミがあった場合は割りばしなどで取り除きましょう。
ドレンホースクリーナーという掃除アイテムもあります。掃除がしにくい場合や詰まっている場合は、ドレンホースクリーナーを使ってみてください。
洗濯機を長持ちさせるポイント
- 洗濯槽の汚れ
- 排水ホース
洗濯機は家族の人数によって使う頻度が変わってきます。
一人暮らしの方は洗濯機の使用頻度が2、3日に1回程度だから、そんなに汚れてないと掃除してない人は多いのではないでしょうか?
しかし、洗濯機は使用頻度が多いよりも、使う頻度が低い方がカビが繁殖しやすいと言われています。頻度の低い方こそ、洗濯機の掃除はきちんとしないといけないのです。
また洗濯機を使っていない間は、蛇口を出しっぱなしにしている人は多いんじゃないでしょうか。
出しっぱなしにしていても水道代はかかりませんが、水圧は常にかかっている状態です。
水圧によって金具や給水口に負担がかかって水漏れする可能性が高くなるので、使わない時は閉めておきましょう。
洗濯槽の汚れ
洗濯機は衣類のホコリや水アカが溜まり、カビや雑菌が繁殖しやすい状況です。
洗濯槽を掃除しないとカビが繁殖して、衣類に付着するから掃除しないといけないとよく言われますよね。
しかし、それだけでなく汚れを放置することは経年劣化を早めることになるので、長持ちさせるためにも掃除が必要なのです。
カビは普段通り洗濯機を使用しているだけでは退治できません。
カビは50度以上のお湯で退治することができますが、洗濯する時は冷水が使われることが多いので、洗濯機を使っても洗濯槽は綺麗にならないのです。
洗濯槽の掃除方法
- 洗剤投入ケースやゴミ取りネットなどを外す
- ケースなどのパーツの汚れを、歯ブラシやスポンジなどで擦り落とす
- 洗濯槽クリーナーを入れて、使用説明通りに洗濯機を運転する
洗濯槽を掃除する前に、洗剤投入ケースやゴミ取りネットなどのパーツを取り外してください。そのまま掃除すると、浮き出た汚れが付着してしまいます。
洗濯槽クリーナーを入れて洗濯機を運転すると、汚れが浮いてきます。
そのまま流すと排水つまりの原因になってしまうので、ゴミすくいネットやハンガーにストッキングを被せた物ですくい取りましょう。
長年放置して汚れが酷い場合は、もう一度洗濯機を運転して汚れが浮き出てこなくなるまで繰り返してください。
排水ホース
排水ホースの手入れをせずに放置しておくと臭いの原因になるだけでなく、衣類のホコリが蓄積して水漏れや故障の原因になることもあります。
排水つまりになると床が水浸しになってしまったり、除去作業に5万円以上かかってしまったりと、お金がかかってしまいます。
そうならないためにも、1年に1度くらいのペースで掃除をしましょう。
排水ホースの掃除
- 洗濯機のコンセントを抜いて、蛇口を閉める
- 排水口周りの掃除
- 排水ホースを引き抜き、先端をバケツに移す
- ホースに付着したゴミを取り除き、歯ブラシなどで擦り洗いする
掃除をする前に必ずコンセントを抜いて漏電による感電などが起きないようにしましょう。
排水口の周りにホコリや洗濯バサミなどが置いてあると、落下してしまう危険があるので注意してください。
汚れが酷い場合は希釈した塩素系漂白剤を使用します。
ホースに塩素系漂白剤を入れて、ホース口をラップと輪ゴムで縛って出ないようにします。
10分ほど経ったらホースに入れた希釈した塩素系漂白剤をバケツなどに捨てて、ホースに水を入れて洗い流してください。
電子レンジを長持ちさせるポイント
油汚れや食べ物の汚れ
電子レンジを長持ちさせるためには、内部の掃除が大切です。
また、温めてはいけないものを把握しておくことも重要ですね。
電子レンジには温めるマグネトロンという部品があるのですが、その寿命が約2000時間と言われているので1日30分程度使っていれば10年くらいで寿命になります。
なので電子レンジを10年以上使っているという人は、壊れた時の為に新しい電子レンジの目星を付けておくことと、オトクに買えるタイミングをチェックしておきましょう。
油汚れや食べ物の汚れ
電子レンジ内の油汚れや食べ物の汚れを放置しておくと、余計にマイクロ波を照射することになったり、発煙発火の原因になります。
経年劣化を早めるだけでなく、電子レンジの温め効果を下げてしまうことになるので、電気代が余計にかかってしまいます。
また、電子レンジで温めてはいけないものを温めないことも重要です。
例えばアルミホイルや水分の少ない根菜類などを温めると、発火の原因になります。空焚きと長時間の使用も危険です。
電子レンジの汚れ掃除方法
- 耐熱容器に水1カップと重曹、またはセスキ炭酸ソーダを大さじ1入れて混ぜる
- 1の容器を電子レンジに入れて5分加熱する
- そのまま扉を開けないで20分放置する
- キッチンペーパーや布巾を、耐熱容器の中に浸して絞り、電子レンジ内を拭く
- 水拭きをして、水分が残らないように乾拭きをする
電子レンジの中は油汚れが付着しているので、油汚れに効く洗剤を使用しましょう。
長年放置した頑固な油汚れは、市販の洗剤を利用するのも手です。
汚れがこびりつくと取りにくくなるので、週に1度は拭き取り掃除をしましょう。こまめにやった方が簡単で手間がかかりませんよ。
電子レンジの修理は1万円〜2万円ほどします。
長年使っている場合は修理に出すよりも、新品の物を買った方がオトクになるかもしれないですね。
長く大切に使うことが重要!
節約の為に家電を安い時期におトクに購入する方法はよく紹介されますが、それだけでなく日頃からお手入れをして長く使うことも節約になります。
古い電化製品は消費電力が多いので節電の為にも買い換えた方が良いと言われることも多いですが、本当に買い換えた方がおトクなのかワット数などを見て判断してくださいね。
意外と10年20年くらいだったら、家電によってはそこまで変わらないこともありますよ。
また長く使うために家電量販店の修理保証なども上手く使っていきましょう。